2025年3月12日のあさイチです。みんなで語ろう、転勤のモヤモヤという特集です。仕事の転勤で単身赴任になったり、家族も巻き込まれたり、一緒に引っ越ししなきゃいけないので大変ですよね。奥さんの悩み、お子さんの悩み、転勤の達人の引っ越しのコツや注意点、最近の転勤嫌いへの企業側の施策などをまとめました。
- 転勤で働く人、本人だけでなく、家族も振り回される
- 引っ越しをするたびに赤字になる(金銭的負担)
- 夫が仕事をやめるという結論も
- 知らない土地での子育てに孤独感
- 幼稚園や学校が変わると、毎回制服やカバンなどの道具の費用がかかる
- 25年で6回の転勤
- 毎回、女性ばかりが新たに仕事を探さなければいけないのは本当に大変
- 転勤によって家族が振り回されている事例
- 2月中旬に転勤の内示だと自治体への保育園の申請が間に合わない
- 子育てと夫婦2人のキャリアを両立させることは難しい
- 転勤の少ない職種の妻が会社に残り、夫は会社を辞めることを検討
- やりがいがある仕事をを辞める苦しい選択
- 女性が放置されてきた
- 中澤裕子さんの事例
- 意味もなく涙が出てくる
- 幼稚園に入るまでは、孤立してしまいがち
- 春香クリスティーンさんの事例
- 若い人たちから転勤が敬遠されている
- 行きたくない会社の条件
- 「転勤が多い」が2位に浮上
- 転勤族の妻=「転妻」
- 夫と結婚してからもずっと別居生活
- 転勤になるたびに仕事先を変えなければいけない
- 親の転勤に同行したお子さんの気持ち
- 関西から関東への転校した事例
- なまりでからかわれる
- 先生の対応の違いにも怒り
- 安田美沙子さんの事例
- 小学校時代に2度転校
- 友達ができた頃にまた転校
- 転勤する前にちゃんとお子さんのケアしてあげることが必要
- 親がお子さんのためにできること 先生に要望を伝える
- 親が転勤族で、8回の引っ越しを経験した事例
- 転勤にはメリットもある
- 転勤を考える方に知っておいて欲しいポイント1 収納サイズ、押し入れの大きさの地域による違い
- 西日本では一番大きな「京間」、東日本や北日本では「江戸間」
- 対策法1 小さめの衣装ケースを活用する
- 対策法2 北欧系家具店の大きな袋を活用する
- 転勤を考える方に知っておいて欲しいポイント2 子どもを孤立させないコツ
- 転勤族の多い地域に住むのがおすすめ
- 幼稚園がおさがりをストックしてくれていた例
- 学校の外で友人関係を作ることも重要
- 現地の前任者の方や自治体の移住相談窓口に相談する
- 転勤を考える方に知っておいて欲しいポイント3 内申点の計算方法が自治体ごとに違う
- 中学3年の春に北陸から中国地方に転勤
- 地域ごとに内申点の計算の方法が違う
- 転勤制度を見直す企業も増えている
- 転勤の廃止・縮小
- 転勤なし区分の設置
- 転勤手当を増額
- その他の転勤への不満 モヤモヤ
- 旦那さんが転勤族のためパートでの採用を断られたというエピソードも
- 会社は特に何のフォローもしてくれない
- 転勤はカーテン地獄
- 性的マイノリティの方は、相談しにくい状況
- アート引越センターの引っ越し研修ハウス
- 建築規格ぎりぎりの狭さで建築された「意地悪ハウス」
- 段ボールは底を閉めて縦横にガムテープを1本ずつだけ貼ることで、中身の重さを分散させ、抜けにくくする
- 食器は伏せて収納することで衝撃を分散させる
- 大きな家電は膝を曲げ、腕を固定して持ち上げる
転勤で働く人、本人だけでなく、家族も振り回される
春の出会いと別れの季節で、進学や就職など、新しい場所で生活を始める新生活の人も多いですが、会社の転勤辞令一つで住む場所も仕事も変わってしまうという人もいます。働く人、本人だけでなく、家族も振り回されます。度々環境が変わります。短期間で毎回引っ越しをしなければいけない、そのこと自体も負担です。
転勤を経験した方の悩みを取材しました。
引っ越しをするたびに赤字になる(金銭的負担)
北海道から大分、東京、新潟、高知、福岡、新潟と転勤しています。「子供にしなくてもいい苦労をさせてしまったのではないかと、申し訳ない気持ちになっています。引っ越しをするたびに赤字になってしまいます。短期間の引っ越しがあって、働きたくても働けないという悩みもあります。そしてあまり共感されず、悩みを人に相談しづらいです」との声がありました。
夫が仕事をやめるという結論も
さらに、夫婦ともに転勤があるという状態のご夫婦ですが、夫が仕事をやめるという結論に至りました。「転勤自体は悪いものではないと思っていますが、仕事の方は諦めなくてはいけないという可能性がある」と考えています。これまで言えなかったモヤモヤ、知ってほしい思いや苦労を共有する企画です。
知らない土地での子育てに孤独感
佐藤さん(39歳)は東京で自営業していました。2017年結婚して2018年鳥取県米子に引っ越して長男が出産しました。幼稚園に入るまで、知らない土地での子育てには孤独を感じました。「個人的な友達もいないし、子供へのストレスもわざわざ誰かに電話して相談するほどでもないし」と抱え込んで孤立してしまいました。「話すのは他界の人がスーパーの人ぐらいだったので非常に寂しかった」ということです。
幼稚園や学校が変わると、毎回制服やカバンなどの道具の費用がかかる
また、転勤では想像以上にお金がかかります。幼稚園に入って県内で米子市から鳥取市へ引っ越しして転園しました。またその翌年、神奈川に転園しました。3つの幼稚園に通うことになりましたが、毎回制服やカバンなどの道具の費用がかかってしまいました。指定の体操着や文房具、そして入園金もかかります。「引っ越してみるとカーテンの寸法が違うのでカーテンの買い替え、ガスコンロの買い替え、ガスが違いますよね。習い事の入会金、習い事の手土産の初期費用などで約20万円の赤字になりました」とのことです。
25年で6回の転勤
芸能人でも家族の都合で引っ越しを経験してきました。NHKのアナウンサーも転勤が多いですよね。鳥取、大阪、高知、東京、鳥取、東京。この原田アナウンサーも今月末から京都放送局に移動ということです。大変ですよね。25年で6回の転勤。他人事ではありませんね。
毎回、女性ばかりが新たに仕事を探さなければいけないのは本当に大変
夫・男性は行った先で仕事場がありますが、妻・女性は仕事やキャリアを諦めて、しかも全く孤独な環境になります。また、50代の女性も配偶者の転勤によって今までやっていた仕事を辞めざるを得ません。毎回、自分ばかりが新たに仕事を探さなければいけないというのが本当に大変だということです。
転勤によって家族が振り回されている事例
転勤によって家族が振り回されている方が多いです。転勤が目の前に迫ったとき、本人や家族はどういう決断を迫られるのでしょうか。31歳の女性の事例です。夫と1歳の子供がいます。夫婦で同じ会社に勤務しており、共に全国転勤があります。妻は空気中のような存在です。4月から職場復帰を考えており、保育園に子供を入れる予定でしたが、夫の転勤の話が浮上しました。
2月中旬に転勤の内示だと自治体への保育園の申請が間に合わない
2月中旬に転勤の内示が出る予定で、1ヶ月半の間に家を探したり保育園を探したりしなければなりません。他の自治体では新たに保育園を探す必要があり、本当に大変です。
保育園に入所する場合には自治体への申請があります。前年の秋、11月に一次募集があり、最新の二次募集は2月中旬頃に締め切られています。しかし、辞令が出るのは4月1日で、申請には間に合いません。もし今回転勤の話が出なくても、毎年ついて回る問題です。
子育てと夫婦2人のキャリアを両立させることは難しい
子育てと夫婦2人のキャリアを両立させることは難しいのでしょうか。どちらかがキャリアをセーブしなければならない、もしくは今の会社で働くこと自体を諦めなければならないのか、悩んでいます。他の人も同じような道を通っている方や、我慢している方がいるため、自分たちだけ特別扱いしてもらうわけにはいきません。
転勤の少ない職種の妻が会社に残り、夫は会社を辞めることを検討
2人とも職種が違うため、転勤の多い少ないが異なります。こちらのご夫婦では転勤の少ない職種の妻が会社に残り、夫は会社を辞めることを検討しています。転勤自体は必ずしも悪いものではなく、仕事をする上で必要かもしれません。事業者独特の文化や仕事のやり方の違いを学べる経験として大切な機会を得られるのも確かです。しかし、この生活と歯車がうまく噛み合わないところが何とかならないかと悩んでいます。
やりがいがある仕事をを辞める苦しい選択
現在の仕事は充実しており、やりがいがあります。それを辞めるというのは非常に苦しい選択です。好きな製品を作り続ける4月を迎えたいという思いがありました。9年近く経ち、自分の裁量でできることも増えたところで、仕事を諦めなければならない可能性があるのは本当に悔しいと感じています。
女性が放置されてきた
これまでは女性が辞めることが多かったですが、それが当然とされるべきではありません。これまで本当に女性が放置されているような感じでした。さらに、転勤がなくても毎年このような不安に悩まされます。
中澤裕子さんの事例
中澤裕子さんの事例では、夫の仕事の都合で福岡に移住しました。中澤さんは東京で仕事を続けたいと考えていました。2010年に結婚し、すぐに長女を出産。しかし、2014年に福岡に移住することになり、「拠点に東京がなくてもいいのでは」と考え方が変わったとのことです。「なぜ私の生活サイクルを変えなければいけないのか」と疑問に思ったそうです。
意味もなく涙が出てくる
子供が1歳2ヶ月のとき、福岡に移住しました。親戚も知人も全くいない中で、泣いている赤ちゃんと向き合うしかありません。初めての育児でどうしていいかわからず、子供に当たってしまう自分もいました。意味もなく涙が出てくることもありました。それでも、ベビーカーで町を散策しながら過ごしましたが、話し相手が本当にいませんでした。
幼稚園に入るまでは、孤立してしまいがち
子供たちが幼稚園に入るまでは、家族だけで孤立してしまいます。しかし、幼稚園に入るとママ友ができたり、小学校で知り合ったお母さんたちが相談に乗ってくれたりして、助けられることもあります。「むしろ縁を作ってくれたのは子供たちで、ありがたいと思っています」という声もあります。
春香クリスティーンさんの事例
春香クリスティーンさんは、沖縄に住んでいましたが、夫が記者であるため転勤が多いです。その後、東京に転勤し同行しました。子供を出産しましたが、新しいところに行くワクワク感はある一方で、行ってみると孤独感が強かったといいます。夫は仕事場に行き、仕事も夜遅く、ゆっくり夕飯を一緒に食べるということもなく、自分も仕事を頑張ってきたところから子供ができて急に家にいるようになりました。誰一人知り合いもいない状況でした。
費用の負担も小さくないです。家族全体で引っ越すとなると、とにかく大変ですし、費用にも負担が大きいです。
若い人たちから転勤が敬遠されている
行きたくない会社の条件
最近、若い人たちから転勤が敬遠され始めています。大手就職情報サイトによると、大学生にアンケートを取りました。「マイナビ2025年 大学生就職意識調査」です。「行きたくない会社の条件」上位5項目として、1位は「ノルマがきつそう」。これも2015年から2025年にかけて30%ぐらいから40%ぐらいに上がってきています。
「転勤が多い」が2位に浮上
そして、もともと下位だったところから2位に上昇してきたのが「転勤が多い」という項目です。2015年には20%程度でしたが、2025年には30%になり、4年連続の上昇で2位に躍り出てきました。3位は「暗い雰囲気」、4位は「休日や休暇が取れない」、5位は「仕事の内容が面白くない」という項目です。3位、4位、5位の項目は下がってきていますが、この「ノルマがきつそう」「転勤が多い」という2つの項目はかなり上がってきています。
3位、4位、5位も結構行きたくない雰囲気がありますが、それよりももっと行きたくない理由となっています。
転勤族の妻=「転妻」
夫と結婚してからもずっと別居生活
転勤族の妻=「転妻」です。女性の方が転勤族で、夫と結婚してからもずっと別居生活をしているという方もいます。いつか一緒に住みたいと考えていますが、ライフプランも建てられません。
転勤になるたびに仕事先を変えなければいけない
50代の女性で、結婚して7回目の居住地です。子供がいた頃は子どもの学校の手続きなど全て自分でやっていましたが、パートに出るようになってからは転勤になるたびに仕事先を変えなければいけません。そして、夫は妻の苦労を全く気にかけていないようです。もう少し配慮してほしいということです。
親の転勤に同行したお子さんの気持ち
子供の頃、小中学校に転入生がいましたよね。親の転勤に同行したお子さんの気持ちはどういう風に考えているのでしょうか。
関西から関東への転校した事例
ある方は平成元年、大阪のメーカーに勤めていましたが、4年後に夫婦揃って岡山に転勤しました。娘さんが生まれて、その3年後、三重県に転勤してお子さんが小学校に入学しました。2001年、5年後に茨城に転校しました。初めての引っ越しです。
なまりでからかわれる
当たり前に喋っていた関西弁で学校でからかわれるようになってしまいました。「関西弁で突っ込んで」と言われたり、バカにされてしまいました。また、「向こうの声」ということもよく分かりません。「大丈夫」ということを「大事」と言うそうです。転んだ時に「大事」と言われたので、どういうことかよく分かりませんでした。これもその地域の方言ですよね。人生で初めて「喋りたくない」という感覚を覚えました。もともとすごくおしゃべりするタイプでしたが、あまり喋らなくなってしまいました。
先生の対応の違いにも怒り
さらに、埼玉から転校生がやってきた時、転校生への先生の対応が違うと感じたこともありました。埼玉から引っ越してきた子はすぐ慣れたのに、なぜ自分はすぐに慣れないのかと言われたそうです。別の転校生は近くから引っ越しただけなので言葉の違いはあまりありませんでした。どうして先生の対応が違ったのか、小学校2年生なりにだいぶ怒っていたといいます。
安田美沙子さんの事例
小学校時代に2度転校
安田美沙子さんも、小学校時代に2度転校し、小学校3校に通っています。幼少期から親の転勤で引っ越しが多かったそうです。京都府内で小1の時に京丹後市で入学し、小2の時に京都市に転校しました。小5の2学期の時に宇治市に転校することになりました。最初は赤いランドセルを背負っていたのですが、周りの子が「ランリュック」というものを使っており、体操服が前の学校のものだったので泣いてしまったそうです。だんだんと周りの人が自分に悪口を言っているように思い、自分のことを封印するようになってしまいました。
友達ができた頃にまた転校
友達ができた頃にまた転校して0からやり直しになりました。勉強も頑張っていましたが、もう諦めるようになってしまいました。「もう頑張れない」と思ってしまったそうです。もう別れること自体に淡白になり、自分の気持ちもよくわからない、精神的につらくなって爪を噛んだりしていたということです。自分らしくいていいんだと思えたのは芸能界に入ってからだったそうですよ。
転勤する前にちゃんとお子さんのケアしてあげることが必要
大人はどうにか対応できますが、学校は大人が踏み入れられない部分もありますので、子供の気持ちもしっかりと聞き、転勤する前にちゃんとケアしてあげることが必要ですね。そして、小学生時代のことも、大人になってもやっぱり生々しく覚えているものなんですね。転勤時には本当に自分自身もいっぱいいっぱいになってしまいますが、本当はお子さんにとことん寄り添ってあげるべきですね。クラス替えだけでも大騒ぎになるくらいですからね。当然、新しい場所で楽しんで、すぐ馴染むお子さんもいるかもしれませんが、それでもやっぱり大変ですよね。
親がお子さんのためにできること 先生に要望を伝える
親ができることとして、例えばお母さんが学校に相談し、「日本にはいろんな地域と言葉があるということを子供たちに伝えてください」と先生にお願いしたところ、周りのお子さんからからかわれることが減ったという事例もあります。一人でも友達がいれば良いのですが、友達がいないときに制服やジャージが違う、カバンも違うとなると、本当に孤独を感じるものです。
親が転勤族で、8回の引っ越しを経験した事例
親が転勤族だった方で、8回の引っ越しを経験した人もいます。思春期になってからの転校は辛いものがありました。馴染めないまま、中学入学後たった3日で転校になったということもありました。新しい制服を用意したのに、いきなり使えなくなってしまうのは悲しいですよね。
転勤にはメリットもある
一方、「転勤族」というだけで「かわいそう」と言われることがありますが、「かわいそうかどうかは自分で決める」としっかりしたお子さんもいます。強くなった部分もあり、例えば各地の特産物を覚えたり、他県への転校に慣れたりすることで、大学進学時にも柔軟に移動を考慮してやりたいことを選べるようになったとのことです。このようにポジティブに考えてくれると、親としても救われる部分がありますよね。
転勤には楽しいこともあります。数年ごとに荷物が整理できたり、新しい家に住めます。観光もできて、新しいいろんな場所に友達ができたりします。
転勤を考える方に知っておいて欲しいポイント1 収納サイズ、押し入れの大きさの地域による違い
転勤を考える方に知っておいて欲しいポイントとして、例えば収納に関する話があります。北海道出身の方が結婚後3ヶ月で夫の大分への転勤が決まり、奥さんが仕事にけりをつけて、バタバタで移住したという経験があります。北海道では一緒に新婚生活はほとんどした記憶がありません。5年過ごした後、2012年に東京に転勤して長男を出産して、翌年に新潟に転勤して長女を出産。その5年後に高知へ転勤して子供たちが小学校に入学。そして2年後に福岡、そしてまた新潟に転勤しています。
西日本では一番大きな「京間」、東日本や北日本では「江戸間」
この方は、転勤を重ねる中で、地域ごとに収納のサイズや仕様が異なることを痛感したそうです。例えば、東の方に行くと押し入れが大きいのに対し、西に行くと小さくなることがあります。そのため、収納ケースのサイズが地域の仕様に合わず、再び使えなくなったりすることもありました。押し入れのサイズは畳の規格と密接に関係しており、西日本では一番大きな「京間」、東日本や北日本では「江戸間」、その中間の中京圏では「中京間」が使われていることがあります。社宅では「団地間」という規格が使われることもあり、このようにさまざまな違いがあるため、収納も一筋縄ではいかないとのことです。
対策法1 小さめの衣装ケースを活用する
この経験を通じて、新しい収納術を身に着けたという話もありました。活用しているのが小さめの衣装ケースで、幅26cm、奥行37cm 程度のサイズを使い、どんな押し入れにも収まるようにしているそうです。新婚時代に購入した大型家具を早々に処分し、衣類や雑貨はすべてプラスチック製の小さな衣装ケースに統一。これにより、衣装ケースごと引っ越しができ、衣替えも簡単になったとのことです。
対策法2 北欧系家具店の大きな袋を活用する
さらに、北欧系家具店の大きな袋も活用しており、形が変えられるため隙間に収納できることや、ファンヒーターなどを入れてほこりよけにも使えるというアイデアもあります。取っ手がついているので、運び出すのもやりやすいです。
大きい家具が本当に邪魔になる中、こうした工夫が役立つのは非常にありがたいことですね。
転勤を考える方に知っておいて欲しいポイント2 子どもを孤立させないコツ
転勤族の多い地域に住むのがおすすめ
ある転勤の達人には、2人のお子さんがいます。2人のお子さんは、幼稚園を2つ、小学校を3つ経験しています。子供が孤立しないための工夫があります。転勤族の多い地域に住むのがおすすめです。転勤に先生達も慣れていて、先生に相談しても「前はこういうケースがありました」などと教えてくれます。子供達も慣れており、元からいる子たちがサポートしてくれます。転校生が珍しくないため、子供達も住民自体も孤立しませんでした。
幼稚園がおさがりをストックしてくれていた例
また、高知に住んでいた時の幼稚園は、転勤族が多い幼稚園だったそうです。「お下がりがあるので使ってください」と巡り巡って回ってくる感じで、とても助かったと言います。幼稚園でいなくなる家庭の制服やカバンなどをストックしておいてくれて、「お下がりでよければ使ってください」と言ってくれました。これは本当にありがたいことです。
学校の外で友人関係を作ることも重要
さらに、子供が新しい場所に馴染むためには、学校の外で友人関係を作ることも重要です。習い事のお友達など、学校とは違う場所でのつながりがあると馴染みやすくなります。例えば、男の子の場合、少年野球チームに入ることで早く友達ができ、それがきっかけで学校生活もスムーズになったそうです。また、万が一学校に馴染めなかった場合も、学校以外の居場所として、好きなスポーツをさせるなどの工夫をしました。
大人にはいろんな居場所がありますが、子供には学校しかありません。転校の負担は大きいため、「学校とは違う人間関係があるんだよ」ということを見せてあげることが大切です。
現地の前任者の方や自治体の移住相談窓口に相談する
大人でも知らない場所に行くのは大変ですが、住む場所や幼稚園選びで迷った時に頼りになるのが、現地の前任者の方や自治体の移住相談窓口でした。「新しく外から来た人をサポートする体制を紹介してくれたりして助かりました」とのことです。各自治体に問い合わせることで、転勤族が多い地域の情報を得られる場合もあります。教育委員会や会社の同僚、先輩からのリアルな口コミ情報も貴重で、ネット検索だけではわからない情報が得られることがあります。
転勤を考える方に知っておいて欲しいポイント3 内申点の計算方法が自治体ごとに違う
中学3年の春に北陸から中国地方に転勤
転勤は、子供の受験の時期となると大変です。転勤族って良かったと思うことは正直ないです。20年間、夫の転勤に同行してきました。娘が中学3年の春に北陸から中国地方に転勤になりました。この時の高校受験が想像以上に大変でした。
引っ越した先の塾で進路相談をしましたが、もともと公立高校への進学を希望していました。しかし、引っ越し先の塾では内申点を見て、「この成績では希望する公立高校は難しいですよ」と言われてしまいました。
地域ごとに内申点の計算の方法が違う
実際、地域ごとに内申点の計算の方法が違うということが分かりました。筆記試験の点数と合わせて必要な内申点。これが地域ごとに、そもそも違うんです。こうなるとどうしようもないですよね。
北陸では中3の内申点を「1:1:2」で合計していました。しかし、引っ越した先の中国地方では、「1:1:1」の割合で計算しています。3年間を通しての頑張りがより重視されていました。そのため、1・2年次の内申点が足を引っ張るので、試験の点数が良くても希望するレベルの高校は厳しいと言われてしまいました。娘さんも「3年で頑張ろう」と思っていたのに、ショックでどうすればいいのかと思っていました。
中3の夏までは部活を頑張って、そこから受験勉強を頑張ろうと思っていたのが、打ち砕かれてしまいました。娘も「1年から3年生まで、3年かけて頑張ろう」と切り替えてやるタイプで頑張っていましたが、転勤によってそれが崩れてしまいました。これはかわいそうですね。
最終的には、希望していた高校に行くことができましたが、やはり大変なことだったので知られて欲しいということです。難しいですよね。会社もそういう年齢のお子さんがいることは、分かってるはずなんですが、そんな時に転勤しろって言わなくてもいいですよね。
会社も希望はヒアリングしてくれますが、それはあくまで希望なので、かなわない場合もあります。
転勤制度を見直す企業も増えている
転勤制度を見直す企業も増えています。
転勤の廃止・縮小
例えば、施策として転勤の廃止・縮小を進めているのがNTTグループです。2022年から始まっており、リモートワークにより転勤や単身赴任を伴わない働き方の拡大を行っています。
転勤なし区分の設置
また、転勤なし区分の設置をしている会社もあります。AIG損害保険では2019年から全社員の希望する勤務地と転勤の意思を調査しており、希望者の中で転勤を実施しています。希望エリア外で勤務する社員には月15万円の手当てを支給しています。また、手当てを増額している企業もあり、住宅費を会社が9割ほど負担している会社もあります。
転勤手当を増額
みずほフィナンシャルグループは2024年度から転勤者に支給する一時金を2から3倍に引き上げ、転勤手当を増額しています。サントリーホールディングスでは2025年1月から転勤者に50万円の一時金を支給し、さらに単身赴任手当も増額しています。
その他の転勤への不満 モヤモヤ
旦那さんが転勤族のためパートでの採用を断られたというエピソードも
20年で海外を含めて9回の転勤を経験した方の話によると、「奥さんのキャリアが絶たれ、また旦那さんが転勤族のためパートでの採用を断られた」というエピソードもあります。世帯収入が減り、夫には会社という居場所がある一方で、妻は孤独な状態に追い込まれることが少なくないそうです。転勤先で仕事を見つけるのは、非常に難しい現実があります。
会社は特に何のフォローもしてくれない
転勤はストレスを与える割には、会社は特に何のフォローもしてくれません。子育てする上で安心は、とても重要です。強制的な転勤制度がある限り、「子供を増やせ」とか、「共働き」というのも非常に難しいのではないかという意見もあります。切実です。夫婦共に転勤のある会社の場合、子供を持つタイミングが分からず、「就活していたときはそんなことを考えていなかったのに」と落ち込む方もいます。
転勤はカーテン地獄
転勤のもやもや。転勤はカーテン地獄です。新しい窓の寸法が出てきて、毎回大変です。窓の規格が多すぎます。カーテンだけで何箱もあります。遠かったらちょっと内覧に行くということもできませんからね。
性的マイノリティの方は、相談しにくい状況
またゲイの方、転勤のある会社でしたが、パートナーがいるということを伝えられていなくて、優先的に転勤を言われるようになってしまいました。性的マイノリティの方、相談しにくい状況になっています。「独身だからいいよね」と言われてしまいがちです。独身だから転勤させていいというものではないと思うんですけどね。
まあ、そもそも転勤って何なんでしょうね。何の意味があってやらせているのかも正直わからないです。
アート引越センターの引っ越し研修ハウス
建築規格ぎりぎりの狭さで建築された「意地悪ハウス」
神奈川県相模原市には引っ越し研修ハウスがあります。引っ越しスタッフの皆さんが技術を研修するための家で、建築規格ぎりぎりの狭さで建築されており、「意地悪ハウス」と呼ばれています。
玄関には大きな段差があり、ドアから入った通路が84cmしかありません。玄関を上がり靴を脱がなければならず、曲がり角も狭いため、大きな家具を運ぶのは大変です。階段の段差や曲がり階段など、足元が見えず難しい条件が揃っています。どんな家にも対応できるよう、訓練を重ねています。
段ボールは底を閉めて縦横にガムテープを1本ずつだけ貼ることで、中身の重さを分散させ、抜けにくくする
例えば、アート引越センターでは技術を競う「アートジャパンカップ」で優勝した方がおり、ダンボールの組み立ても非常に早いです。蓋を閉めて縦横にガムテープを1本だけ貼ることで、中身の重さを分散させ、抜けにくくしています。
食器は伏せて収納することで衝撃を分散させる
また、食器は普段使う向きではなく伏せて収納することで衝撃を分散させるなど、効率的な技術が取り入れられています。
大きな家電は膝を曲げ、腕を固定して持ち上げる
冷蔵庫などの大きな家電は膝を曲げ、腕を固定して持ち上げる方法が推奨され、狭い階段でも声を掛け合いながら慎重に運びます。これらは日々の訓練があってこそ可能になります。